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名探偵の掟
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推理小説にありがちな作品の展開の仕方や、推理作家や読者に対する皮肉を、ユーモアを交えつつ描き出した作品。暗黙の了解となっていて、半ば約束ないし常識になっていることまでも、容赦なく突っ込まれている。また、著者自身推理作家として、作品内で述べた皮肉について「意識している」と語っている。
主要登場人物2人が、自身が小説上の人物であることを自覚した上で作品世界を一旦離れ、推理小説の問題に言及するなど、メタフィクションの要素を含んでいる。
デビュー以来長年ヒット作に恵まれていなかった著者だが、この作品で『放課後』以来久々のヒットを記録し、また『このミステリーがすごい! 1997』では3位にランクインされ大躍進を果たした。なお同年版では『どちらかが彼女を殺した』も13位に選定され、作家別得票数では1位に輝いた。さらに受賞は逃したものの、第18回吉川英治文学新人賞の候補にもなり、著者の出世作の1つともいえる。
もともと『小説新潮』1990年10月号に発表した短篇小説「脇役の憂鬱」について、著者が出席したパーティにおいて有栖川有栖や北村薫といった有力者の絶賛を受けたことが執筆のきっかけであり、ミステリ界の文壇を一種揶揄する内容でありながら、文壇の当事者からも評価を得ている。
